【人虎伝】

   李景亮

 

山月記の元ともいえる【人虎伝】を読んでみようと思い立ち、読んでみた。

一応読みやすいように編集をしてあるらしいが・・・如何せん言葉の意味自体がよく分からないので、あまりよく理解していない。

ので、メモ程度に感想を。

 

 

【山月記】では李徴の家系というか、そういうことは書いてなかった(気がする)が、

なるほど李徴は皇族だったのか……

 



そして袁慘の性格も【山月記】とはイメージが大分違う。

【山月記】では『温和な性格』と表されていたが、【人虎伝】では『人食い虎が出るから今行くのはやめた方がいい』という言葉に、なめるな!とばかりに憤慨していた。

温和・・・・・ではないような・・・

 

 

 


李徴が人を食ったことも書いてある。
とても美味しかったらしく…頭が巣に残ってるそうだ。

しかし、とてもお腹が減っているといって、袁慘が余馬を贈ろうとしているあたりが、『虎になった李徴』をリアルに表していて面白かった。




そして驚いた事に、自分の詩作の事よりも、妻子のことをまず心配している。

これは【山月記】とは異なり、はっきりと別の作品である事を実感する。


袁慘のセリフで『私とお前は喜びと憂いを共にする、即ちお前の子は私の子同然。心配するな』という所が。

やはり『温和』でイメージしていた袁慘よりも男らしく・・・というか男臭さを感じてしまう。







よく読み取れなかったが、李徴、なんだか一家に火をつけ焼き殺してるらしい…。何があったのだろうか。

ほんの五行程度の文章だと思ったが、全く読み取れない。気になる。

 



 


最後に袁慘は帰ったあと、手紙と供物を李徴の子供におくる。

受け取った子供は、袁慘のところへいって柩を求める。

 

しかし本当は死んでいないのでそんな物があるわけもなく、袁慘は仕方なく詳細を話す(という事だと思う。)

 

そうか、話すなとはいわれていたが、結局話してしまったのか・・・いや、まぁ【山月記】とは別の話と言え、なんだか切ない気持ちになった。

 

 

 

ちなみに、【人虎伝】のほうでは本当は名前が違うが、編集してある物ではわかりやすいように【山月記】の名前が使われていたので、そのまま感想でも使った。(元の名前は覚えていないというのもある。)

 

 

 

それにしても、もっと読解力とか知識とか言うものを養わない事にはろくに読書も楽しめない事を改めて実感した。

何とかせねば・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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